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2005-06-01から1ヶ月間の記事一覧

 もう一つのレイヤー

中沢さんの『アースダイバー』を読み終えた。なかなか面白い。ちょっと「東京再発見」的な面白さがある。アースダイブというと平面的に聞こえるけど、実は「積み重なった時間のレイヤーを掘り進んで行く」というか、今の東京に縄文期の風景を幻視することで…

レイヤー思考法

ちょっと前(数年前)に『帝国』という本が話題になったことがある。で、当時「アメリカは帝国か」みたいな話がよく出た。たしかに国際政治として今いちばん力を持っているのは疑いもなくアメリカなんだけど、彼の言う「帝国」というのは国際政治というレイ…

「マイノリティ・リポート」を見た

そんなに期待はしてなかった分だけ面白かった。期待してなかった理由は監督がスピルバーグで主演がトム・クルーズだからだ。いや、この2人が嫌いというか評価しないというわけではなくて、「この組み合わせでP.K.ディック(の作品)を映画化する」というの…

僕はモナリザを見たことがない

印刷物ではさんざん見たけど、ホンモノは見たことがない。……だいぶ前に松濤美術館で小林秀雄が批評した美術作品だけを集めた展覧会というのを見に行ったんだけど、そのときにタブローっつうか額縁に入った実物(リアル)とそれを撮影した目録の写真(メディ…

「王朝貴族の装束展−衣服を通してみる文化の国風化−」

知り合いが今日までだぞというので「王朝貴族の装束展」を見に行ってきた。場所は東大・駒場キャンパスにある美術博物館。装束なんてあんま興味ないなぁ……とか思っていたのだけど、知り合いや館長の義江先生の話を聞きながら見たらとっても面白かった。 国風…

今日はある製品・サービスのロゴを作る作業。平日はあれこれバタバタと外出しなくてはいけないので、なかなか落ち着いて考える(手を動かす)時間が取れないので、どうしてもこういう作業は一般的にはお休みの日の作業になってしまうというわけ。 >

昔、何冊ぐらい本があったのか

なんか、マヌケというか子どもっぽいタイトルだけど。 13世紀に入って中世も終り近くになると、フランス、イングランドなどの王権が強化されるとともに知的活動の中心は教会から大学に移り始め、フランスではソルボン( Robert de Sorbon )が1250年に自分の…

中吊りが全部『電車男』だった先週

今週じゃなくて先週だけど、京王井の頭線に乗ると「中吊り全部電車男」列車にあたることが多かった。映画とテレビ版の相乗りの中吊り広告だったんだけど、不思議なことにそれを見るたびに和んだ。嬉しくさえあった。リアルタイムに読んでいたわけではなく、…

天上天下唯我独尊

すいません、変なものを気にして……あ、変なものとか言うと罰が当たるか……まぁいいや。ともかく、これが最近どうも気になるっつうか謎なのです。通説はお釈迦さまが生まれるや否やすっくと立ってこう言った、ですが、もちろん後代の脚色で、研究者によれば最…

タグとカテゴリ

フリッカー(http://www.flckr.com)というサービスがある。フォトアルバムなんだけど、面白いのはタグ(キーワード)が付けられること。それも一つの写真に複数、しかも他人の写真にも勝手に付けられる。たとえば緑色のクルマに green と car とか。BMW と…

スペースバーで読み進むクセ

ウェブで縦に長いページを見ている時、読み進めるためにスペースバーを使う。それになれてしまうと、ワードなんかのアプリでもついスペースバーを押してしまい、おかしなところに空白を入れてしまったりする。ウェブのフォームなんかは、ブラウズするときと…

オートポイエーシス

これはとっても難解でかつ面白くて刺激的なキー概念だ。いくつかポイントがあるんだけどそのうちの一つが「入力も出力もないシステム」という考え方。これを「ない」と考えるとわからなくなる、これは「ない」のではなく「区別できない」あるいは「入力と出…

思い立って、あちこち、というほどでもないがバラバラになっていたものをここに再録した。終の棲家とはならないだろうが、しばらくは羽を休められるのではないかと思う。

AppleがIntelのチップを使うのではないかという噂

噂どころではないかもしれない。態度は三つ「喜ぶ」「悲しむ」「無視する」……後ろの2つはなんとなく似ているようにも思える。個人的には発熱の少ない高速のチップでPowerBookが使えるなら歓迎、という実にこうなんというかプラグマティックというか実利的と…

その他のメモ

携帯的断片:ケータイでメモするような雰囲気でメモしてみる実験。 婦人公論のブログ:http://d.hatena.ne.jp/fujinkoron/:雑誌や単行本単位でブログを作れるかどうか。もちろん作れるが、問題は掛けたコストをなんらかの形で回収できるかどうか。ブログに…

:やっかいなアナウンス効果

たとえば知人に「どこそこのイタメシ屋はおいしいよ」などと言われる。で、いそいそと行ってみると、悪くはないが「おいしい」というほどでもない。ということが結構ある。 どうしてそういうことが起きるか、どこが違うのかと考えてみると、知人の「おいしい…

ウェブに公開した文章は意外と残らない

最初にページを作ったのは1995年の春ごろだったと思う。当時やっていた会社のサイトの個人ページとして作ったのだけど、その会社はもうないので当然ページも存在しない。ローカルのハードディスクにその一部が痕跡のように残っているだけだ。その後もいろん…

「実話」という虚構

「『電車男』は実話かネタか」という話は、昔(といっても1年ほど前だけど)からある。でもさ、そもそもあまり意味のある問いではないような気がする。 現実はたしかにある。しかし、それはある意味その瞬間にしか存在しない。次の瞬間には別の現実になる。…

中沢新一といえば『緑の資本論』

というのもありましたな。ものはイスラム経済です。無学な私はこの本でイスラムが基本的に利子を否定しているということを知って「おおっ」と思いました。山形浩生さんの逆鱗に触れそうな話ですけど(笑)、個人的には「利子を否定する経済」のほうが健康的…

そうそう、だから被写体の話

つまり、写真の被写体と、信心の対象というのは相似であると。普通なら写真にとって被写体は重要ですが、僕の場合、なんでもいいんです。むしろその辺に転がってるどこにでもあるようなものが撮りたい。で、すべての事物は被写体になりうる=すべての事物は…

なんで<あんなもの>信じるかねぇ

と思うこと、よくあるでしょ?(<>の中にあなたが思う<あんなもの>の具体的な名称を入れてみてください) というか、昔は僕もよくそう思ったのだけど、いろいろ考えてみて「ああ、そうか」と思ってからそういうことに頭を悩ませなくなった。「ああ、そう…

中沢新一『アースダイバー』

昨日(正確には一昨日)、帰りがけに渋谷の旭屋で見つけて少し迷って結局買った。東京の地形を縄文期にまで遡ると、海がかなり内陸まで入ってきていて東京はリアス式海岸線的地形になると。で、その頃の記憶がこの東京という場所と空間と時間にいまでも影響…