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中沢新一『アースダイバー』

昨日(正確には一昨日)、帰りがけに渋谷の旭屋で見つけて少し迷って結局買った。東京の地形を縄文期にまで遡ると、海がかなり内陸まで入ってきていて東京はリアス式海岸線的地形になると。で、その頃の記憶がこの東京という場所と空間と時間にいまでも影響を与えているのではないかという仮説を自転車(MTBでもATBでもロードレーサーでもなくママチャリ)に乗りながら確認するというような本。なるほどね〜という感じ。昔、荒俣宏さんが陰陽道をテーマに帝都物語を書いたわけだけど、それと宮本常一さんみたいな民俗学的アプローチを足して2で割ったというと悪口に聞こえるけど、個人的には別の視点を獲得できるので好きです。こういうの。
しかし、中沢さんというと毀誉褒貶という言葉が浮かんじゃうわけですが、この本でもやっぱり、えー、そこまで言うかねぇ……というのはあります(笑)。学術論文じゃないんだし、このくらい乱暴でないと……というのもわからなくはないんですけど。それに元々週刊誌の連載だしね。