タグとカテゴリ

フリッカー（http://www.flckr.com）というサービスがある。フォトアルバムなんだけど、面白いのはタグ（キーワード）が付けられること。それも一つの写真に複数、しかも他人の写真にも勝手に付けられる。たとえば緑色のクルマに green と car とか。BMW という車種名でも、撮影した場所でもいい。撮影者なら、なぜその写真を撮ったのかの理由をタグ（reflection とか shadow）にしてもいい。見ている側なら評価（★）とか。

なぜそうなっているかといえば、一つの写真にはいろんな見方が存在するからだ。で、もちろん、これはカテゴリとは違う。タグの数はおそらく無限になるし、それを許容するべき概念だけど、カテゴリは違う。カテゴリは乱暴に言ってしまえば「世界をどう分割して認識するか」ということ、国境線のようなものだ。世界を無限に分割する、わかりやすく言うなら、一人の人間に一つのカテゴリを与えること、ことは可能だけど、それはつまり「一人一国家」を意味するわけで、事実上、国家は消滅する（笑）。当然、カテゴリの意味も失われる。

カテゴリが国家だとするなら、タグは国籍かもしれない。