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図の上下・左右に意味を見つける話

というわけで先日の「図解」の続き。Hirock さんから「矢印や上下関係とか、それなりにオブジェクト間の関係を記述することもできる」とのコメントをいただいたので、少し追加します。が、矢印の話に行く前にもうちょっと簡単な話をします。

たとえば

[男]
[女]

と縦に並べるとどう見えますか? なんとなく[女]よりも[男]のほうが上に見えちゃうでしょ? 偉そうというか。つまり、オブジェクトをどこに置くかということにも意味がある。……正確に言えば「意味を見つけてしまう」と言うべきですが。

というのは、この縦に並んだ男・女を見たときに人によって微妙に意味の取り方が違うはずだからです。たとえばフェミニズム系の女性は「男女差」に意識的なのでそういう意味だと判断してしまうだろうし、H系の人ならゼンゼン別の意味を見いだすとか(いや、失礼)。

というような話を突っ込んでいくとエラク面倒な話になっちゃうのでここではしませんが、ともかくオブジェクトを全体のどこにどう置くか、というのも図を考える時にはとっても必要……必要というのは書くときに意識しておく(知っておく・考える)ということです。

上下にはエライ・エラクないの他に、時間的な後先の意味も生まれます。上が先、下が後。もちろん、左右にもそれはあります。横書きであれば左が時間的に先、右が後、縦書きなら逆に右が先、左が後です。哲学の先生が、黒板に横書きで[男][女]と書いたらその時、彼ははたぶん「神はアダムの肋骨からイブを作ったと言われている」なんて講義をしているはずです。その講義の最中であれば[男]→[女]と矢印を使わなくても並べ方だけでも通じてしまうでしょう。

が、ここでノートを取るときにうっかり黒板に書かれたように[男][女]と書いてしまうと、後で見たときにはその意味を取り出せなくなってしまいます。それを防ぐために黒板に→がなくても付けておくのが正しいノートの取り方ですね。(と劣等生のワタシが言っても説得力に欠けますが)

ま、お手元にコピー用紙の裏紙でもあったら、試しにいろいろ書いてみると発見があるかもしれません。